おそ松さん21話「麻雀」回から始める麻雀講座~第一回~

いやー、おそ松さん21話麻雀回最高でしたね!!各キャラの個性や性格がより深く掘り下げられた回でした。麻雀覚えてよかった…ありがとう公式…

特にカラ松の素晴らしすぎるキャラ設定が明かされたわけで、カラ松ガールズの一員として狂喜乱舞しました。カラ松の麻雀スタイルは「手役アーティスト」で「不和了のファンタジスタ」、そして「ツモられ貧乏」です。この3つがとにかく素晴らしくて!尊い!と視聴後からずっと転げ回って身悶えています。カラ松カラ松カラ松〜〜〜〜〜〜!(厳密にいうと語り部がカラ松だったのであくまで自己申告ということになるのですが…まぁ途中の手牌を見る限り口だけということはないでしょう)

でも、ツイッターのTL見ていると意外と麻雀わからない…と敬遠気味の方が多かったんですよね。確かに、専門用語を何の説明もなく連発する経験者以外完全に置いてけぼりにする強気な脚本でした。なんかよくわからないことをすごい勢いでやってるっていう面白さももちろんあると思いますが、キャラクターが麻雀をやる魅力というのは、なんといっても同じゲームを通じてキャラがそれぞれ何を考えどう行動するかという点だと思うので、これは非常にもったいない!と思いまして、今回これを書いてみようと思った次第です。麻雀は人格を映す鏡のようなものでモロ性格が出るんですよ…いや、ほんとに。

すでにいろいろな方が麻雀回の解説をされていますが、私はとにかく一点、カラ松ガールズとしてカラ松の麻雀スタイルからカラ松のキャラクターをどう読み解けるのかについて書きたいと思っています。そのために、まず麻雀というゲームについて私自身の麻雀の復習とまとめを兼ねて、あの回で出てきた用語や流れの解説をするような形で紹介していきたいと思っています。

麻雀を説明するのは初めてなので拙い説明になるとは思いますが、一人でも多くのカラ松ガールズに、公式から明かされたカラ松の素晴らしいキャラ設定を伝えたい!!そして共有したい!!!!という一心で頑張って書いていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。そしてみんな麻雀やろう…(ちなみに解説なんて言っていますが、私自身初心者に毛が生えた程度なので、これ違う!とか、ここはこうなんじゃない?などあればコメントいただければありがたいです)

 

カラ松:数か月ぶりの麻雀。その第一回戦は起家(チーチャ)チョロ松で幕を開けた。

さて、カラ松のイケメンボイスなナレーションで始まった松野家麻雀ですが、まず最初に2つのサイコロが2回振られています。これは親を決めています。親からゲームはスタートします。なお、親は持ち回りの当番みたいなもので、流局(誰もあがらなかった場合)や親以外があがった場合、親役は反時計回りに隣の人に移ります。親以外は全員子になります。

サイコロを振った人を起点に出た目の数だけ反時計回りに数えていき、当たった人が再度サイコロを振ってようやく親が決まります。

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数え方ですが、席順は上のようになっていて2回目にサイコロを振ったのが十四松でした。出た目は11。数え方のミソはサイコロを振った人を1と数えるというところで、十四松1、おそ松2、チョロ松3と数えていきます。そうすると11番はチョロ松になるので、起家はチョロ松ということになります。起家は一番最初の親のことです。この数え方は配牌の起点の選び方と同じになります

(ちなみにここでおそ松が牌を二段に積み左を右より少しだけ前に押し出していますが、あれは対面の人が対角線上の牌を取りやすくするためなので右を前にするのが正解です。まぁ対面が左利きなら左前だけど、食事のシーンとかも全員右利きだったので単なる作画ミス?)

東一局

通常の麻雀は全員が親番を2回担当する半荘戦が一般的です。最初の一回り目を東場、二回り目を南場と呼びます。親が変わるたび局数が増えていき、東一局~四局、南一局~四局と遷移していきます。ちなみに東風戦というものもあり、これは全員親番が一回だけ、つまり東場の4局のみのゲーム形態になります。

おそ松:「リーチ」

まず、おそ松がリーチしました。リーチとはビンゴなんかと一緒で、聴牌(テンパイ)=あがりの一歩手前ですよ、と宣言することです。UNOの場合は宣言は必須ですが、麻雀は必須ではありません。宣言することで「立直(リーチ)」という役がつき、あがった時の点数が高くなります。リーチをかける時は持ち点から1000点出さなければいけません。おそ松が投げた真ん中に赤い点のついた棒が1000点の点棒です。ちなみに点棒の種類は下の画像で左から100点、1000点、5000点、10000点の4種類です。

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チョロ松:(ち、早いな)

おそ松のリーチ宣言に対するチョロ松の感想です。麻雀は誰かあがるまで親から順番に一つ牌を引き、一つ要らない牌を捨てていきます。みんなの捨て牌が置かれる場を河といいます。ここまでの東一局の全員の捨て牌は下のようになっていました。

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 ここで河からおそ松の捨て牌を見てみましょう。

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 南、九ピン、七ピン、一萬、四萬で北でリーチとなっています。つまり、6巡目でおそ松はあがり一歩手前まできた、ということになります。(ちなみにさまざまな松麻雀回解説でも書かれていますが、親はチョロ松でチョロ松からはじまっていますので、誰も鳴いていない状態でおそ松だけ捨て牌が6枚あるのはおかしいです。打順はチョロ松から反時計回りに回っていきますので、本来はおそ松以外の全員が捨て牌が6枚なければならないです。こちらも恐らく単純な作画ミスでしょうが、円盤で修正されたりするのかな?)

一局一人だいたい15~18回くらい牌を引きますので、6巡目でのリーチはまぁまぁ早いほうだといえます。

チョロ松:(手役は何だ)

麻雀は14枚の牌で様々な役を作るゲームです。あがった役ごとに点数が決まっていて、当然揃えるのが難しい役ほど点数が高くなります。全員25000点もった状態でスタートし、その点数を奪い合います。ちなみに、麻雀では役が一つでもないとあがりとは認められません。なお、あがる方法としては他人が捨てた牌で上がる「ロン」と自分であがり牌を引いてくる「ツモ」があります。ツモは避けようがありませんが、ロンは捨て牌からある程度予測することができます。

おそ松がリーチと宣言したことによって、他のメンバーはロンされないようにおそ松のあがり牌を推理、警戒しながら打牌するというわけです。

チョロ松:(タンピン系と読むのが妥当。そしてたぶん好形だろうね。)

タンピンとはタンヤオと平和(ピンフ)という役のことで、どちらもあがり役として作りやすくメジャーで基本的な役です。

麻雀牌は萬子(マンズ/ワンズ)、 

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筒子(ピンズ)、

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索子(ソーズ)、

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字牌(ジハイ)、

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以上4種類で、各4枚ずつあります。

麻雀の手役は基本的に同じ牌2枚の頭と3枚ずつ順子(シュンツ)もしくは刻子(コーツ)で作ります。順子は萬子なら萬子だけ、筒子なら筒子だけで123など数字が順番になっている状態、刻子は同じ牌が3つある状態のことです。

萬子、筒子、索子の1と9および字牌のことを么九(ヤオチュー)牌と呼び、これが手牌の中にない状態の時「断ヤオタンヤオ)」という役になります。

ここで再び先ほどのおそ松の捨て牌を見てみましょう。

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捨て牌の中に字牌である南、北、一萬、九ピンがありますので、チョロ松はおそ松はタンヤオを作っているのでは?と推理しているわけです。また、平和(ピンフ)とは符がない手役のことですが、符の説明をすると一気に話がややこしくなるので、ここはいったん順子のみで構成されかつ頭が字牌ではなくさらに待ちが両面となっている手役のことだと思って下さい。

好形というのは受け入れる牌が多い状態のことです。順子を揃えようとした場合、例えば手牌に45があったとすると、3か6を待てば順子ができます。これを両面(リャンメン)待ちといい、配牌の時点でこういった待ち牌が多い状態のことを手が進みやすい好形と呼びます。おそ松のリーチが早かったことから手が進みやすい好形だったのではと推測し、好形であるということは順子が多いはずなので平和も役としてあるのでは、と読んでいるわけです。

チョロ松:(リーチ宣言牌の北は場に2枚切れの安牌)

安牌とは正式には安全牌といいロンになり得ないもしくは可能性の低い牌のことです。なぜ北がおそ松にとって安牌と言えるのか少し細かく見ていきたいと思います。

麻雀では自分が捨てた牌ではロンできないというルールがあります。全員の捨牌を見るとトド松とチョロ松が北を捨てているので、この二人から北でロンされることはありません。つまりおそ松から見て北があたり牌となり得るのは十四松だけというわけです。さらにすでに場に2枚、おそ松が1枚持っているため十四松は北を刻子にはできないので北であがる手役も限られ、よりあたる確率は低くなります。こういった牌を安全牌として取っておくと、誰かがリーチもしくは聴牌していそうな場面がきた時ひとまず凌ぎ、様子見ができます。

チョロ松:(両面両面の一向聴(イーシャンテン)だった可能性が高い。つまりツモ切りの四萬筋ならまだ通りやすいか)

一向聴とは聴牌の一歩手前のことです。両面両面の一向聴だった可能性が高いとは、好形という推理の言い換えのようなもので、例えば34、78の両面両面の一向聴だった場合、2か5か6か9のどれかがくれば聴牌にできるというわけです。

ただし、両面待ちにも弱点はあって、それはフリテンになりやすいというところです。先ほど自分の捨てた牌ではロンできないと書きましたが、ロンできない状態の聴牌のことをフリテンと言います。フリテン状態でロンしてしまうとペナルティーとして8000点支払わなくてはなりません。捨て牌ならそのままで分かりやすいのですが、両面待ちなどの場合たとえば45を持っていたとして、3を捨ててしまっていたら3はもちろん6でもロンはできなくなります。(ツモならあがれます)つまり、3が捨てられていた場合6も安全である可能性が高い、といった考え方を筋といいます。

おそ松は四萬をツモ切りした、つまり四萬は即座に要らない牌と判断されたということになり、両面待ちが多いだろう状況ですぐに捨てられた四萬であればその筋の七萬があたり牌の可能性も低いだろうと推測しているわけです。

ちなみに、チョロ松の手牌は牌を引いてきた状態で下のようになっていました。

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おそ松の捨て牌である南を持っているので確実な安全を取るなら打南なのですが、この時点で一向聴ということと親番であることからひとまず手を進める方を優先したのでしょう。というのも、親番ではあがった時の点数が1.5倍になります。したがって、基本的に自分が親の時になるべくあがって点数を稼ぎたいのが一般的です。ちなみに、自分が親で子がツモあがりした時は他の子の倍支払わなければならないというリスクもあります。

ともかく、先ほどの筋の考え方と八萬を待つより一萬四萬の両面待ちにしておいた方が有利という考えから七萬切りに至ったと思われます。

冷静に読みながらも攻めの打牌と言えるでしょう。

<チョロ松:打七萬>

 

長くなったので第一回はここまでにします。

説明になっているのか不安ですしどれだけ読んでもらえるか分かりませんが、書いてみると自分の中でかなり整理できるので時間がかかっても最後まで書き上げたいな~と思っています。

 

 

なお、牌などの素材は下記よりお借りしました。

http://majandofu.com/mahjong-images